東日本大震災で被災した亘理町に、日本全国から20万人を超えるボランティアの方々にお出で頂き、「がれき処理」「どろかき」「ハウスの整備」そして「写真・アルバムの洗浄」などを献身的に進めて頂きました。この場を借りて心から御礼を申し上げます。あの当時は大震災に打ちのめされっぱなしで、ボランティアの方々へのお礼もできずに過ごしてしまいました。今は何もお返しができませんがやがて復興する亘理町をお見せすることが御礼の一つと考えております。
東日本大震災で壊滅的な被害を受けた荒浜地区は、五丁目地区と築港地区が災害危険区域に指定され居住することが叶いません。一丁目地区から五丁目地区が合併して「あぶくま」地区に生まれ変わり、築港は港町に併合され、これまで存在した11の行政区が6行政区に減少しました。また海岸の防潮堤や阿武隈川の河川堤防の改修が急ピッチで進められており、鳥の海の湾岸堤防や蛭塚の改修も進み、荒浜漁港前には水産センターの建設構想が現実化しつつあります。さらに、災害危険区域の活用については専門家の指導の下に建設構想が進み、荒浜地区の「なりわい」と「にぎわい」が一日も早く戻ってくることを町民がこぞって切望しているところです。
一方、被災した地域住民は災害公営住宅や集団移転地の土地造成が完成することに望みを託して、今なお仮設住宅やアパート等で不自由な生活を続けております。復興の槌音が聞こえ始めてはいるものの、被災者の皆さんは一日千秋の思いで完成を待ちわびています。望郷の念が霞む前に実現して欲しいと願わずにはいられません。